研究所の休憩室

クルマは娯楽の道具として考えた方が楽しい理由

クルマの改造

クルマの楽しみ方の一つとして「チューンアップ」があります。パーツを交換したり加工したり自分好みにカスタマイズしていく事です。これは楽しい。ただ私の場合、改造はしても不正改造は致しません。お客様からの依頼でもお断りします。できれば不正改造車でのご来店もお控えください。イメージ悪くなるので。なんでそこまで不正改造を嫌うかと言うと、私は検査員の資格を取得しています。私の場合専門学校には行かず、働きながら自分のお金で講習を受講し、3級整備士→2級整備士→自動車検査員を取得したのでそれなりに苦労しました。今は整備工場に勤めているわけではないので関係ないと言えばその通りですが、私個人のプライドの問題です。たまに不正改造を嫌うあまり、ちょっとの改造も許さない自動車会社があります。私はこういう会社も嫌いです。その改造が不正か不正じゃないかくらい勉強して頂きたい。プロのクルマ屋なんだから。

数年前、自動車製造メーカーによる完成検査不正が相次いで発覚しましたが、私にはとても信じられないニュースでした。検査していない数値を記載するというのがちょっと。検査方法を知っていて検査に必要な機器も揃っているのに、架空の数値を記入して合格させるというのは自身の仕事を馬鹿にした行為です。組織というものは利益追求の為となると、法律を超えた指示を出す時があります。発覚したのは抜き打ち検査でと言ってますが、おそらく内部告発でしょう。検査員の中には会社の指示であっても、嫌々やっていた方がいたのだろうと思います。組織に逆らってでも「不正は嫌だ。」と声を上げる方がいるという、自浄作用が働く企業であれば今後は大丈夫だろうと思っております。

話はカスタマイズに戻りますが、ビートの車高調を有限会社ライブラという会社で製造している「マイルドダンパー」というものにしました。マイルドってくらいだから柔らか目の足回りなのかと。私は数年前に腰を痛めてまして、硬すぎる足回りだと長く乗っていられないものですから。受注生産なので時間が掛かると言われましたが、伝えられていた期限よりも早めに届きました。時間が掛かったのでと、クオカード500円分が同梱されてました。お気遣い有難うございます。時間が空いた時に早速取り付けてみました。もちろん減衰力は一番柔らかくして。ところがこれを通常通り(説明書通り)に組み付けると最低地上高が9cmを下回ることが分かりました。いつ外れてもおかしくない危険な付け方(説明書に「これは危険だから止めてください」と書かれていた取り付け方)をすれば9cmをギリギリ確保できる感じ。製造元に連絡を入れると初めて言われたクレームとの事。画像を送って確認してもらうと、確かに9cmを確保できない事が分かってもらえました。ライブラの担当者と相談して少し長くした部品を造ってもらいました。ライブラ側はこの商品について車検対応とも競技用とも謳ってないのでライブラの責任ではない。でも情報提供には感謝しているので、少し長くした部品を格安の料金で販売すると言われました。それはおかしいんじゃないかな?という気もしましたが、不正改造車に乗るのが嫌なので購入しました。新しく造ってもらった部品は11,000円でした。本当はこういった話は誹謗中傷になるかもしれないし、こういう場所に掲載すべきでは無いような気もしますが、事実だし言われた通りのお金も払ったんだから掲載しても良いかと。現在この部品を検索すると「最低地上高を保てない場合があります。」と説明文が追加されております。という事は改善せず以前のまま販売しているという事なのでしょうか?だとしたら情報提供に感謝したのは何だったんでしょう。それにしてもこのライブラという企業には自浄作用があるのだろうか。まあ、もう取引することもないし関係ないからどうだっていいです。

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