グリスを拭き取ってみました。とりあえず敷地内を動かす分には問題ないでしょう。納車前に左右併せて交換します。同じ状況下で使われてきたので間もなく右もダメになると思います。ヒビもあったし。
後ろのブレーキはドラムブレーキです。前のディスクブレーキより制動力は劣ります。ただし、やりかた次第で凄く良く効くブレーキにすることもできます。ライニングシューとドラムの当たりをきちんと出して適切な隙間に調整してからテスターで測ると違いが数値に現れます。ドラムブレーキでよくある少し踏んだだけでロックするような「カックン」ブレーキとは違います。あれは単なる調整ミス。
ドラムブレーキの中身です。ブレーキパットに代わってライニングシューが付いています。前側の方が先に減ります。残量は3.5㎜でした。ライニングシューは新品時でも4.0㎜程度なのでほとんど減っていません。ブレーキパットは新品だと10㎜くらい。それでも普通はライニングシューよりブレーキパットの方が先に交換時期を迎えます。
こちらはホイールシリンダーです。ブレーキを踏むと油圧によって飛び出しライニングシューをドラムに押し当てます。めくっているのはホイールシリンダーブーツといいます。ここをめくってオイル漏れの点検をします。漏れていればホイールシリンダーASSYの交換か安価に済ませたいならホイールシリンダーカップキットによるオーバーホールです。私が現役の整備士だった頃はオイル漏れがあろうと無かろうと車検時は全数オーバーホールするものでした。
残量は3.5㎜と測定しました。だいたいの整備士は0.5㎜刻みで厳しい方で測定します。こちらも4.0㎜以下ではあるものの3.5㎜以上はありましたが厳し目に判断して3.5㎜。